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東方Projectの二次創作。
サイトのものとは方向性が違うので、こっちで晒してみる第四弾。

息抜きss。

・練習として書いたシロモノ。
・フランドール×魔理沙。
・おそらく百合。
・魔理沙とフランドールが一緒に寝るだけ。短い。
・誰てめぇ

上記の内容でokな方は 「Read More...」 ↓からどうぞ。

  


「なんか……眠れないぜ」

 夜の暗さに包まれ、月明かりが淡く射し込む部屋。霧雨魔理沙は一人、ベッドの上で小さく呟いた。

 もぞもぞと寝返りを打てば、目が大きな窓を捉える。透明のガラスの向こう側には冴え冴えとした光を放つ丸い月が浮かんでいた。

「……うーん、枕が違うせいか……?」

 寝返りを再び。仰向けになった魔理沙の瞳に、織物が吊られた天蓋が映る。柔らかく、上品に設えられたそれは見慣れないものだった。それもそのはず、ここは魔理沙の自宅ではない。

 霧の湖にある島の畔に建つ洋館──紅魔館。その中の一室である。

 なぜ魔理沙が紅魔館の一室でベッドに寝転がっているのか。それは図書館で本を読んでいたら遅い時間になっていたので、どこか寝床を貸してほしいと紅魔館を取り仕切るメイド長に頼んだところ、この部屋が宛がわれたという経緯があった。

「…………」

 無言でしばらく天蓋を眺めているうちに、ようやくの睡魔がやってくる。もう目を閉じればすぐにでも夢の世界へ旅立てそうで、魔理沙は静かに目を伏せた。

 夜の静寂の中、じわじわと意識が遠のいていく。心地良い睡眠欲に身を任せ、眠りに堕ちる。

 と、その時。ガチャリと誰かがドアノブを回し、扉を開く小さな音が静寂を壊した。魔理沙はそれを耳にしていたが、既に半ばまで寝入っている意識では目を開けるという行為も考えられなかった。

 トトト、と軽い足音が響く。

 そして、ダンっと踏み切る音が生まれた。

 そこまできて魔理沙の頭は、なんだ…?と遅い反応を示した。

 薄く目を開く────瞬間、視界いっぱいに広がったのは飛びついてくるフランドール・スカーレットの顔であり。刹那の後に、ぼすっと音を伴った衝撃は彼女が乗ってきたことで身に与えられた。

「──!?」

 いきなりのことに、魔理沙の頭はまるで驚くことを忘れてしまっているかのように止まっていた。

 そんな彼女の上に飛び乗ったフランドールは、上半身を起こして馬乗りの格好になる。そのまま、ぽんぽんと軽く跳ねた。まるで寝坊助を起こそうとするように。

 魔理沙は何度か目を瞬かせると、数秒の時間を要して現在の状況を把握した。

「……フラン?」

 呼びかけに、フランドールは魔理沙が起きたことに気づいた。

「魔理沙」

「何……どうしたんだ?」

 中途半端な睡眠から引き上げられた魔理沙の頭はまだ回っていない。そんな状態のところに、フランドールから逆に訊ねる声があった。

「一緒に寝ていい?」

「……は? 何で……自分のベッドがあるだろ?」

「そうだけど…」

 ぽん、と馬乗りのまま、両手を魔理沙の上に置くフランドール。そして首を傾げ、だめ?と一言。

 魔理沙は寝起きの頭で考えていて。その鈍さにフランドールが、ねぇねぇと身体を動かしながら急かす。魔理沙は振動を与えられながら、

「いや、その、な…」

 歯切れの悪い言葉を口にする。その様子にフランドールは、むー……と不満顔になる。と、次の瞬間ぐいっと魔理沙に顔を近づけて訴えた。

「魔理沙と一緒に寝たいの!」

「っ!?」

 急に間近に迫ったフランドールの顔に息を呑む。驚きで跳ねた心臓がドクドクと血を送り出していることを自覚しながら、フランドールと目を合わせる。

 真正面から覗き込んでくる紅の瞳。その真剣さに魔理沙は折れた。

「わかった、いいぜ」

 その言葉に、フランドールの表情がぱぁっと明るくなる。その笑顔を見れば、魔理沙も悪い気はしない。少し横にズレて左側を空け、毛布を捲った。

「ほら」

「うんっ」

 嬉しそうに返事をして、フランドールは魔理沙から見て左側の位置に収まる。その際、シャランと背中の翼が微かに鳴った。

 魔理沙の方に顔を向ける形──横向きでベッドに寝転がり、微笑む。

 招き入れた魔理沙は、ふと彼女の恰好に今更ながら目がいった。薄いキャミソールに、下はショーツという無防備に肌を晒しているフランドール。

(いつもこんな恰好で寝てるのか?)

 そんなことを思いつつ、魔理沙はフランドールの白い肌を見つめて──

「魔理沙? どこ見てるの?」

「──!」

 知らず知らずのうちに狭まっていた視界を引く。キョトンと見つめてくるフランドールから目線を逸らし、頬を掻いた。

 フランドールは、んー……?と首を捻る。が、深くは考えなかった。

「ふふ、まりさー」

 笑みを浮かべ、魔理沙にすり寄る。魔理沙の左腕を抱きしめるように両腕を絡めて、そっと頬に口付けた。

「っ。フ、フラン?」

「おやすみのキスだよ?」

 そう言ってフランドールは微笑み、抱いたままの魔理沙の腕に頬を寄せる。まるで犬か猫のような懐き具合に、魔理沙はなんだかなぁと思いながらも、フランドールに毛布をかけ直した。

 そして、仰向いて自らも目を閉じる。

 傍らにフランドールの存在を感じながら眠りに就こうとしたその時、あ、と気づくことがあった。

 閉じたばかりの目を開き、首だけを動かして窓の方へと目線を投げる。

 窓から射し込む月の光は変わらず、外の景色が見えていた。魔理沙が注視するのは仕切られていないカーテンである。

(あー、あのままじゃ不味いな)

 今はいい。夜の間ならば入ってくるのは月のささやかな光だけ。しかし夜はいつか明け、朝日が入り込むことだろう。

(直接当たることはないと思うけど……)

 一応、しっかりと仕切った方がいいだろうと魔理沙は考える。隣で穏やかに眠るのは吸血鬼なのだから。

 カーテンを閉めてこようと上半身を起こしかけた──ところで、できないことを知った。フランドールに左腕を拘束されているため、ベッドから出ることは叶わない。

「……」

 仕方ない、と魔理沙はあっさり諦める。代わりに、空いている右腕を使ってフランドールを抱き寄せた。

 包み込むように、護るように、すっぽりを収まってしまう小さな身体を胸に抱く。

(これなら、何とか……)

 大丈夫だろうと安堵すると共に、睡魔が襲ってきた。魔理沙はフランドールのあどけない寝顔に静かに目を細め、彼女の額に触れるだけのキスを贈る。そっと目を閉じた。

「…おやすみ、フラン」






「あ、起きた。──魔理沙、おはよう」
「……フラン……おはよ。んー……そうか、紅魔館に泊まったんだった……。なんで吸血鬼のフランの方が早起きなんだ?」
「魔理沙がお寝坊さんなんじゃない?」
「……。まぁいいか」
「魔理沙、魔理沙」
「ん? なんだ──?」
「んー」
「──!? …あー……おはようのキスか?」
「うん。魔理沙からは?」
「え……?」
「おやすみの時はしてくれたよね」
「お、起きてたのか…」
「魔理沙ー」
「わかったよ。……恥ずかしいから、目は閉じてくれ」
「うん。──いいよ?」
「それじゃ……」

 ガチャ。

「魔理沙、起きてる? 朝ごはん食べて──」
「え、あ、咲夜…っ」

 バタン。

「閉めるな閉めるなー! お前絶対誤解してるぜ!?」


  
2010.01.18 Mon l 東方Project l COM(0) TB(0) l top ▲

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