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東方Projectの二次創作。
サイトのものとは方向性が違うので、こっちで晒してみる。

・練習として書いたシロモノ。
・フランドール×魔理沙。
・どこからどう見ても百合。
・フランと魔理沙が互いにベタベタするだけの話。短い。
・誰てめぇ
・誰得というか俺得。

上記の内容でokな方は 「Read More...」 ↓からどうぞ。

  


 ぴちゃり、と。濡れた音が響く。

 月光の淡く優しい光が射し込む室内。ベッドには二人の少女の姿があった。

 金色の髪をシーツの上に散らし、仰向けでいるのは霧雨魔理沙。彼女に覆いかぶさるようにベッドに両手を着き、その首元に顔を埋めているのはフランドール・スカーレットである。

 肌蹴た服。覗くのは柔らかそうな肌。鎖骨の少し上に唇を寄せて、小さな舌を出す。その赤の先端が魔理沙の肌に触れた。

 静寂の中、濡れた音が再び鳴る。

「魔理沙……」

 切なく呼ぶ声が零れ落ちた。

 わからない。フランは理解できないでいた。

 霧雨魔理沙は魔法使いだが人間で、フランドール・スカーレットは吸血鬼だ。

 成長し、いつか死ぬ人間と幼い姿のままの吸血鬼。そこにあるのは明確な違い。待ち受ける別れ。フランはそれが嫌だった。

 ずっと一緒にいたい、ずっと一緒に遊びたい、ずっと話していたい。ずっとずっと、傍にいてほしい。

 恋や愛、そんな言葉では括れない、もっとぐちゃぐちゃな気持ちでただ欲していた。霧雨魔理沙という存在を。心の底から欲していた。

 だから、彼女との違いを失くしてしまいたかった。そしてそれは、意外に簡単なことだ。魔理沙を人間から外す──吸血鬼にしてしまえばいいのだ。

 従属させることになるが、構わない。それで魔理沙が生き続けるのならば、フランは何だって構わなかった。

 しかし、それは他ならぬ魔理沙自身に拒絶された。私は吸血鬼になる気はないぜ、と不敵な笑みさえ浮かべたのだ。

 フランは断られた理由がわからない。

 魔理沙は死にたいのか? No.

 魔理沙は自分と一緒にいたくないのか? 嫌いなのか? No. No.

 ならば何故。わからない。


「──噛みたいのか?」


 不意に思考に滑り込んだ声。フランは舌を引っ込めた。

 少し身体を離して、上目遣いに声の主の顔を見遣る。目が合った。

「魔理沙、ごめんね。起こしちゃった?」

「いや、それより……って、こら」

 制止。

 しかしフランの行動は止まらない。再び魔理沙の首元に顔を埋め、唇を寄せた。

「ん、どうしたの? もう起きちゃったから遠慮する必要ないじゃない」

「一応、遠慮してたのか」

 こんなにベトベトにしといて、と魔理沙は思った。散々舐められた肌には、跡としてフランの唾液が残っている。

 小さく溜息をついた。

「それで、噛みたいのか?」

 訊ねられたフランは即答できなかった。

 噛みたいのか、自分でもわからない。わからなかった。けれど、決してノーではない。だから頷く。頷くだけに留めた。

「そうか……」

 魔理沙の反応は、それだけだった。抵抗する素振りはなく、やめろとも言わない。

 フランの頭に一瞬、魔理沙は吸血鬼になってもいいと考えてくれたのだろうか、という甘い考えが浮かんだ。しかし、それは間違いだとすぐに気づく。

 魔理沙は、信頼しているのだ。フランが魔理沙の意思を無視してまで噛むことはないと。

 その信頼が嬉しく、また、悲しい。

 ちろりと舌を出して、フランは再び魔理沙の肌を舐める。

「んっ……」

 僅かに声を上げる。その反応が嬉しくて、声が心地よくて、愛しさに駆られた。舐めながら、口付ける。

「何がしたいんだ、お前は」

 くすぐったかったのか肩を小さく竦め、魔理沙は言う。フランは、ちゅっと音を残してから顔を上げた。

「魔理沙を味わってるの」

「それはまた、ぞっとする科白だぜ」

 苦笑する魔理沙。

 フランは、そっと目を細める。

「ねぇ、まりさ……」

「フラン」

 遮るように名前を呼ばれたフランは 「なぁに?」 と言おうとして──魔理沙の手によって頬を引っ張られて 「ふぁに?」 と声を発した。

「おー、柔らかいぜ」

 ふにふにと頬を摘み、遊ぶ魔理沙。フランの頬が徐々に紅潮していく。

「むー……」

 むくれて、不満を表す。

「そう不満そうにするなよ。そんな顔も可愛いけど」

 魔理沙の言葉にフランは目を僅かに見開き、頬をぴくりと動かした。それは思わず出てしまった喜びの感情を抑え込もうとしているようだった。

 その様子を見て、魔理沙はニヤニヤと笑みを深める。

 と、彼女は頬から手を離し、ベッドに着いたままのフランの手首に指先で触れた。するりと撫でると、細い手首を掴む。もう片方の手は腰に回した。

 そうして固定してから、ベッドに沈めていた背を浮かせ、フランの首に顔を寄せる。

「魔理沙?」

 フランの呼び声を聞きながら、魔理沙は静かに目を伏せた。そして首筋にキスを贈る。

「!?」

 柔らかな唇の感触にフランは震えた。

 魔理沙は二度、三度と触れるだけの軽いキスを繰り返し、口を開く。

「仕返しだぜ」

 そう囁いて、舌を出すとフランの首を舐め上げた。

 大好きな人の舌の熱を感じて、フランは思わず熱い吐息を漏らす。それが少し悔しかった。吸血鬼である自分を差し置いて。

「んっ、ちゅっ。れる……はむ」

 白磁のような肌に唾液を塗り込めるように付けていく魔理沙。粘性を帯びた音が響く。

 くすぐったさと背筋に走るざわざわとした歓喜にフランはきゅっと目を瞑って、ふるふると睫毛を震わせた。

 断続的に与えられる刺激。

 甘やかなそれが終わり、熱が離れていく。

 フランは深い息を吐いた。瞑っていた目を開け、蕩けるような笑みを浮かべる。

「魔理沙っ」

「おぉ!?」

「あむ」

 覆いかぶさり、耳朶を食むように唇で挟む。ひくりと動いた魔理沙の肩に手を置いて、掌で撫でた。

「まりさぁ」

 耳元で呼ぶ。

 近距離からかかる息に魔理沙はぞくぞくとして、無意識のうちに唾を呑んだ。

 フランは魔理沙の耳朶を堪能すると、先程までベタベタだったが今はもう乾いてしまった箇所に口を付ける。そのまま舌を差し出して、肌を這うようにして味わう。

 そして……白い歯を晒し、甘く、噛み付いた。

「!」

 魔理沙の瞳孔が一瞬、大きく開く。身構えるように体が反射的に強張った。

「ふふ」

「ッ……。って、フラン……」

「びっくりした?」

 鋭く尖った牙で皮膚を突き破ることなく、やわやわと甘噛みするフラン。魔理沙は、身体の力を抜いて笑う。それが、わかっていたこととはいえ、フランは少し淋しかった。

 僅かでも力加減が違えば、実に容易く牙は刺さる。一瞬、フランの脳裏に暗い考えが過ぎった。その行為は、魔理沙が寄せてくれる信頼への裏切りだ。

「ねぇ、魔理沙」

 だから、彼女は正攻法を執る。

「ん、なんだ?」

「私と一緒に生きてよ」

 正面から瞳を覗き込み、じっと見つめる。魔理沙は真っ直ぐ、その目を見返した。逸らすことも揺らぐことも無く、しっかりと受け止める。双眸には確かな意志が宿っていた。

 ああ、と。フランはわかってしまった。

 大好きな人の目だ。こうして何度も瞳を覗き込んだことがあるし、ふとした仕草なんかも知っている。だからこそ、答はわかってしまう。

「フラン────」

「魔理沙」

 唇を重ねて、言葉を封じた。

 驚く魔理沙を残して、離れるフラン。そのまま頬を魔理沙の胸へと摺り寄せた。拗ねるような声が零れる。

「いいもん。いつか一緒に生きたいって魔理沙に言わせてみせるんだから」

 鼓動を聞くフランの背に両手を回し、そっと抱きしめる魔理沙。互いに相手の体温を感じた。

「それは、勝負だな。私は負けないぜ?」

「私だって負けないよ」

 フランが頬を離して見上げ、魔理沙が見下げて。双方、不敵な笑みを交わす。

 そうした後、フランは魔理沙の頬にキスを落とした。

「おやすみ、魔理沙」

「おう……おやすみ、フラン」

 傍らで猫のように丸くなるフラン。魔理沙は彼女の薄い黄色の髪を一房掬い、梳くように撫でた。そのままフランが寝入ってしまうまで撫で続けた。

 夜の帳が降りた世界の片隅で。

「フラン」

 そう穏やかに紡がれた声に含まれた感情を、悪魔の妹は知らない。まだ、知ることはない。


  
2009.09.23 Wed l 東方Project l COM(0) TB(0) l top ▲

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