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10月になりました。

……

…………

――間に合いませんでした!

『盲目の舞手』 9月中に完結したかったのですが、結局むりでした。すみません。代わりといっては何ですが、昔書いたものが出てきたので載せておきます。


・一応、連載もので中篇 (?)
・サイト開設の前に書き殴ったもので、拙いです。
・ハーレム (四人だけど)
・修羅場なし
・星詠の舞の後だが、なぜか全員生存。ただし、尺の問題で全員登場しません。

タイトル 「HiMEたち (+1) の一週間共同生活」

興味のある方は続きからどうぞ。
 共同生活0日目 : 拒否権なし


 媛星の脅威が去った地球……日本。
 九月も半分ほど過ぎた頃、風華学園でのこと――


「恭司!」 ――中等部に所属している小柄な少女が、前から青年の腰の辺りに抱きつく。

「恭司さん」 ――高等部に所属している明るい髪の少女が、青年の右腕をガッチリと掴む。

「恭司」 ――同じく高等部所属の少女がダークブルーの長髪を揺らし、青年の左腕を離すまいと強く掴む。

「恭司くん」 ――日本史臨時講師の女性が、後ろから青年に抱きつく。


 ――一人の青年を巡って、複数の少女 (+一人の女性) が争っている。その光景は最早、風華学園では知らないものがいないほど有名なものになっていた。

 渦中の青年の名は、高村恭司。
 風華学園、高等部1年3組臨時担任 (古典担当) の新任教師だ。



 風華学園の奥の方に建っている理事長宅――全体的に古い洋館を思わせる邸の一室、応接室。

「――ということです、よろしいでしょうか。高村先生?」

 車椅子に座った状態で、風花真白は言った。澄んだ声が、三人しかいない室内の空気に溶けるように消えていく。
 彼女と相対している恭司は、じっとりと汗をかいていた。先ほど真白が言ったことを頭の中で巡らせ、黙って考え込む。


 曰く、現在風華学園で最も有名なハーレム騒ぎを解決するため、一週間の共同生活をしてもらう。
 曰く、一週間後に高村恭司自身に付き合う誰か一人を選んでもらう。
 曰く、共同生活するための場、そして生活に必要なものも、風華学園理事長である風花真白が提供する。
 曰く、渦中の人である高村恭司に拒否権はない。


「…………」

 断れないというのに訊いてきた真白を前に、恭司は――理事長の前なので――内心、溜息をついた。
 恭司とて、今の状態を何とかしなければと思っている。思っているのだが、まぁ、なんというか……。

「高村先生?」

 真白の声を耳にしながら、恭司は心を決めた。すっと前を見据える。

「わかりました」

 その決意の込められた言葉を聞いて、真白は安心したように頷いた。そして、視線を彼の背後へと向ける。

「皆さん、もういいですよ」

 それを合図に、応接室の扉が開いた。
 その音に恭司が座ったまま腰を捻って振り返ると、そこには、ある程度予想できる四人の姿があった。

「必要ないでしょうが……、皆さんにお訊きします。一週間の共同生活に参加なされますか?」

 真白の言葉に、四人は同じ意味の返答をした。


 そうして、一週間共同生活の参加者が決定した。
 高等部1年、玖我なつき。中等部3年、美袋ミコト。高等部1年、鴇羽舞衣。日本史臨時講師、杉浦碧。高等部1年3組臨時担任、高村恭司。――以上、五名。



 恭司やHiMEたちがいなくなり、二人だけとなった応接室で。

「真白様」

 未だ扉の方を見たままの真白の傍らに立っているメイドの姫野二三は、彼女に穏やかな声をかけた。
 真白黙って二三を見上げ、言葉を促す。

「先ほどのお話、必要ないものですよね?」

 確認するような言い方だが、二三は 『そうだ』 ということを確信していた。それを分かっていて、真白も微笑む。

「――はい。いくら風華学園の生徒、教師だからといって……問題は当人たちのものです。他の人が口を挟むべきではありません」
「では何故?」

 二三の疑問に、真白はにっこりと笑って答える。

「最近は何の進展も無かったものですから」

 それはとても楽しそうな笑みだった。外見に見合った、可憐な少女の悪戯めいた笑み。

「それに――」

 真白はフッと悪戯めいた笑みを消して、窓の外へと視線を向けた。

「地球を、これから起こったかもしれない悲劇を救ってくれた彼女たちに何かしてあげたいんです」

 外には、一人の青年を囲むHiMEたちの姿があった。

「ふふ。それにしても高村先生がお気づきにならなくて良かったですね、真白様」
「そうですね。一週間同居する意味があるのか、そもそも何故同居なのか、など、疑問点はたくさんあったというのに。同居、ということで冷静な判断ができない状態だったのでしょう」

 青年が困ったような嬉しいような複雑な表情を浮かべ、HiMEたちと共に遠ざかっていく。

 真白はそれを、静かに見送っていた。


続く。
2008.10.01 Wed l SSネタ l COM(0) TB(0) l top ▲

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